CONTAX NX

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発売年月 2001年12月
マウント:CONTAX Nマウント
内径:55mm、フランジバック:48.0mm
ピント方式 AF/MFデュアルフォーカス 
視野率:93%
倍率:0.78倍
シャッター:縦走行フォーカルプレンシャッター
シャッター速度:Av、Tv、P:32秒~1/4000秒
      M:32秒~1/4000秒、およびバルブ
      X:1/125秒(Mモード時)
電源・電池:3Vリチウム電池(CR2)2個
大きさ・重量 幅142×高さ113×奥行き66mm 約605g(電池別)

  

 【NX購入への道】
 弟の結婚式の写真を撮る事になった。
 私の持っているカメラは、MFのコンタックスSTと単焦点レンズD28、D35、P50、P85とズームレンズVS80-200、そして2眼レフのローライフレックス3.5F。
 この機材で、式を全部撮るのは無謀・・・。
 しかも、プロが撮る写真は式場のセットに含まれていた本人たちと親族の集合写真の数カットのみ。式全体の写真は写真歴1年のこの私の腕に全てがかかっているのである。無謀な・・・。

 失敗したら、一生、「あの時は失敗したんだよね・・・。」などと怨み節を聞かされることになる。
 「せめて、予備のボディが必要だろう。」ということで、今までのレンズを使えてしかもAFもできるコンタックスAXを投入しようと考えた。

 しかし、AXは中古でも高い・・・。AB-程度の状態のものでも7万円はする。
 いつも行くFカメラでは在庫なし。
 Mカメラでは調整済みのものが9万円超・・・。
 M商会では12万???(ここ品物全部が高すぎ・・・。)
 Sカメラでは、7万のものがあったが、ペンタプリズム部にアタリではないが、傷があり、絞り確認ボタンを押すと物凄い音がする・・・。
 結婚式は明日なのでAX断念・・・。(笑)

 では、どうするか。
 一応、AX以外の選択肢も考えていた。AX買っても、標準ズームがないので、機動力のある撮影は難しいかもしれなかかったので、条件に合うAXがなくてむしろよかったかもしれない。予算は7万程度と考えていたので次の組み合わせを考えていた。

 CONTAX NX+VS28-80
 MINOLTA α-7+適当なズームレンズ
 CANONのEOS Kissか55+適当なズームレンズ

 CANONのEOS Kisslllと55の中古は安いし、レンズも適当なものを選べば安いし、ちょっと古くてもAF性能では他社をリードしてきるメーカー。最新、最速ではなくても、十分に通用する能力はあると思われる。しかし、コストパフォーマンスは最高なのだが、結婚式を終えたら、きっと使わなくなるだろうということで、却下。

 MINOLTA α-7+適当なズームレンズはかなり、心を揺さぶられた。MINOLTAα-7は、操作系はダイヤル式を採用しているので、NXより従来のCONTAXの操作系に近い。AFもクラス最速と言うだけあって、確かに早い。しかも多機能。

【T*という記号の魅力(魔力?)】
 一方、CONTAX NX+VS28-80は確かにα-7を始めとする同クラスのカメラよりはAFは遅いかもしれないけど、全く合わないということはなく、AFカメラを初めて導入する私には必要十分のスピード。別にスポーツを撮るわけじゃないし。当然のことならが、AXと比べると段違いのスピードである。(比べるなって・・・。)
 VS28-80は某社のOEMで、今一などという情報もあったが、とりあえず、T*コーティングがしてあって、Carl Zeissの名前で売ってんだから、他のレンズより酷く劣っていることはないだろう。
 雑誌の性能テストもそんなに酷い評価はされてないので、まあ、そこそこの画は撮れるのではないかと・・・。

 α-7・・・。ファインダーも見やすいし、非常に魅力的だったのだが、最後はレンズの魅力で、負けた。N-SYSTEMにも言えることだが、 他のレンズその後、揃える気があるのかという問題である。今後も基本はヤシカ/コンタックス・マウントのレンズが優先。でも、N-SYSTEMのレンズなら、そのうちVS80-200や他のデュアルフォーカス対応のレンズを買ってもいいかなと思った。しかし、これから、αマウントに合うレンズを買い増しすることは考えられなかった。(金がないので、レンズを買い増すことは当分ないが・・・。)

 N-SYSTEMのデュアルフォーカス対応のレンズはAFにもかかわらずピントリングの感触がMFのリングの感触に近づけて作ってありAFなのに非常にMFライクな作りである。AF/MF切換式のレンズも絞りリングもレンズに残っているし、他のメーカーとレンズ比べてみるとピントリングもスカスカではない。
 N-SYSTEMは結構、よくできていると思わせるものを持っている。

 そんな訳で、結局、CONTAX NX+VS28-80を購入することにした。しかも、時期がよかった。ちょうどキャンペーン中で、ポイント還元+ちょっとした値引きで、約65000円で、新品が買えてしまったのであった。これ、中古で買うより安い価格でした。
 CONTAX NXD+P50のセットも同価格であったのだが、(価格的にはこちらのセットの方がお買得)、とりあえず結婚式があったので、やはりズームの方がいいだろうということで、VS28-80のセットの方を選択した。ちなみにNXのデータバックは日付や時間だけで、撮影データを記録できないので、あまり魅力的なデータバックではない。


【NXの意外な操作性】
 NXを手にとってみると、かなり手になじむ。片手だけで持つにはSTより上かもしれない。奥行きが11mm増となっているが、その増加分はグリップ部に現れていおり、非常に指が引っかかり易く非常によくできている。また高さもそれなりあるので、何とか小指までグリップに引っかかるので、収まりはよい。
 NXは決して、軽量小型とは言えないが、レンズとのバランスを考えるとこのくらいの大きさと重さはあった方が使いやすいと思う。

 さて、問題はCONTAXの例のダイヤル式の操作系がNXには踏襲されていないという問題である。しかし、これも使ってみると非常によくできた操作系となっており、デザイン的に拒否感がないなら何の問題もなく使える。
 まず、絞り優先オートの場合は、レンズに絞りリングが残っているので、絞りはそれで行えばいい。露出補正はフロントコマンドダイヤルで行えばよい。
 マニュアル露出の場合は、絞りはレンズの絞りリング、シャッタースピードはリアコマンドダイヤル、露出補正は、フロントコマンドダイヤルに割り振られている。
 シャッター優先オートの場合も、シャッタースピードはリアコマンドダイヤル、露出補正は、フロントコマンドダイヤルに割り振られている。
 プログラムオートは、露出補正はフロントダイヤルに割り振られている。
 絞りリングが残っている+フロントコマンドダイヤル+リアコマンドダイヤルと三つのダイヤルがあるため、モードさえ、設定してあれば、他のボタンを押すことなしに、撮影の操作ができるのである。(つまり、露出補正ダイヤルがフロントコマンドダイヤルに、シャッタースピードダイヤルがリアコマンドダイヤルなっただけ。)
 これはリアコマンドダイヤルを持つNXのみが可能。(だと思う・・・。さらにカスタム設定で別の設定も可能。)

 でも、ダイヤルのように瞬時に、状態を確認できないではないかと言うかも知れないが、NXの表示パネルとファインダーの表示は全ての情報を一瞬でわかるように工夫されている。電源さえONにしさえすれば、何の問題もない。
 しかも、ファインダー表示はどのY/Cマウントのカメラよりも詳細に出ているし、操作系が全てカメラを構え、ファインダーを覗いた状態から指だけ動かせば、すべての設定、確認できてしまうので、ファインダーを覗きながらの操作性は、おそらくCONTAX最強であろう。(とりあえず流石は最新鋭機である。N1のようにダイヤル操作を残し、操作の選択肢を増やした状態で、リアコマンドダイヤルも追加したら、それこそ最強の操作性だろう。)
 ちなみにSTはダイヤル式で、操作はし易いのだが、ファインダー表示に露出補正のON/OFFは表示されるが、補正値は表示されないので、ダイヤルを確認しなければならず、ファインダーを覗きながらの操作はNXに負ける。(おそらく他のY/Cマウントのカメラも露出補正値が表示される機種はないのでは?)慣れれば、露出補正ダイヤルを見なくてもどのくらい補正したか感覚でわかるようになるが、慌てると間違える・・・。(笑)

 モードの変更はモードボタンを押して、その後、フロントコマンドダイヤルとリアコマンドダイヤルで移動させて、決定後、モードボタンを押すと設定されるのであるが、これがなかなか優れもの。何が優れものかというと、表示パネルの表示とフロントコマンドダイヤルとリアコマンドダイヤルの相関関係が実によくできている。モード選択時に表示パネルを横に移動するものはフロントコマンドダイヤル(横スクロール)に割り振られており、表示パネルを縦に移動するものはリアコマンドダイヤル(縦スクロール)に割り振られているので、直感的に操作ができるのである。これには本当に感心した。(変なところに感心するなって??)

 それにNX、なぜかCONTAXのカメラで、唯一の±3EVの露出補正ができるのである。滅多にないが、2EV以上の露出補正が必要な時にモードをマニアル露出モードに切り替える必要がないのである。

 そして、これまた、CONTAX初の内蔵ストロボ搭載。ガイドナンバー13.5(ISO100)、焦点距離28mmまで対応し、しかも結構、高さが高いのかなり実用的。また、自動ポップアップしないという、CONTAXのユーザー層の使用方法をよく研究してある心憎い設定。

 AFのフォーカスのセレクトはN1と同様に対角5点測距という黄金分割比率を基に考えられた方式のフォーカスフレームが用意されている。点の多さだけを売りにするより、遥かに合理的であり、操作性の向上にも貢献しているのではないだろうか。しかも、ジョイスティックタイプのフォーカスフレーム選択レバーの操作性は非常によい。感覚的に使える。非常によくできている。

 それとやはりAFと言えど、MFの操作性も気になる。先にも述べたが、P50やVS24-85を使ったデモ機では、その感触に結構、驚いた。MFの同等の感触とは言いがたいが、適度に重みがあり、他のメーカーのAF機のマニアルの操作感とは一線を隔する。流石はAF/MFデュアルフォーカスを謳っているだけのことはある。
 VS28-80はAF/MF切換式だが、スカスカのピントリングではない。そして、ピントをMFで合わせてもフォーカスフレーム選択レバーで選択した任意の1点が、フォーカスが合うと点灯するというフォーカスエイド機能もあり、ファインダーでピントが確認しずらい時でも、それを補ってくれる。(とりあえず、今まではそんなに外れていない。)RXのようにファインダーの表示の下の方にフォーカス・インジゲーターがあるのではなく、MF時にフォーカシング・スクリーンの5点の任意の1点がピントが合うと点灯するので非常に扱いやすい。(いらなければ機能をOFFにすることもできる。)

 そして、測光方式として評価測光も搭載されているのもポイントが高い。
 気になったのは、フィルムの巻き戻し音が驚くほどでかいこと・・・。シャッター音とかは静かなんだけどね・・・。

 ダイヤル式操作を離れてしまったCONTAXの鬼っ子(?)NX。
 絞りリング+フロントコマンドダイヤル+リアコマンドダイヤル+フォーカスフレーム選択レバー、そしてそれが、非常に適切な場所に配置されていることで、思った以上に使いやすい。正直、この操作性は衝撃的であった。他のメーカーの機種と比べても、かなり洗練されている操作系を持っていると言える。

 価格帯から言えば十分なのだが、ちょっとショボイ、シャッター音(ST比。静かで良いとも言えるが・・・。)、特殊な材質のプラスチック(?)とは言えど、プラスチックな外装・・・。このあたりをどう捉えるかがNXの評価の分かれ道となるだろう。気軽にカール・ツアィスを使えるという意味では、十分に存在価値があるのではないだろうか?

 現在、数本フィルムを通して言えることは、かなり使いやすいカメラで、ちょっとした時や、旅行にはこれを持ち出してもいいかなと思う。基本性能はかなり高く、非常に実用的なカメラだと思う。

 ただ、写真を撮る楽しみということにおいては、AFというのはかなりスポイルされてしまいますね・・・。やはり・・・。ピントを合わせる感触、楽しみはカメラに奪われたくないかな・・・。AF/MFデュアルフォーカス対応レンズなら、もっと楽しめそうなカメラです。

 中判のレンズまで使用できるように設計されているN-SYSTEM。基本思想は素晴らしいです。価格と、レンズの小型化などユーザー側に立ったマーケティング次第で、大化けするかも。(しないか???)侮れんですNX、N-SYSTEM。はい。


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*********************

さよなら、NX・・・

 特に不満があった訳ではない。値段から考えれば十分な機能を持っていたし、非常に使いやすAF機だった。
 このカメラは、弟の結婚式のため導入したものだが、その後、友達の結婚式の撮影や、研究のためのフィールドワークの撮影にも何度も投入され多くの貴重な瞬間を捉えてきた。(笑)
 私が銀塩のAFカメラに期待していたことは、とにかく、記録として残せる程度に写っていればOKというものであり、ちょっと動くものにも簡単にピントが合えば尚、結構という程度のものであった。そんなことなので、NX+VS28-80は必要十分どころか、十分以上の道具であった。
 また、AFの対角5点測距は、ピントの精度はともかくとして、非常に優れたもので、本当に構図を何となく決めても、黄金分割比率に適った構図に配置することができる。すばらしい。すばらしいのだが、趣味として撮るとなると、撮らされている感じがしてしまうことがしばしば・・・。
 そんなことで、NX+VS28-80を積極的に選択して持ち出すことはほとんどなく、とにかく、使ってあげないとという観点からなんとか持ち出すという感じであった。
 
 また、時代はデジタル化の方向に流れている。
 特に、EOS-Kiss Digitalの発売(2003.09)以降はデジタル一眼レフも低価格化した。
 とりあえずある程度の画質を保ちつつ、写っていればいいような写真は、ランニングコストを考えれば、もはや、フィルムカメラの出番はないのかもしれない・・・。(デジタル一眼レフの中には、解像度などではフィルムカメラを越えるようなものもあるかもしれないが、現在のところ、デジタルカメラはどんな高級機種を使おうと、フィルムの色の深みのようなものは出せていないと感じる。)
 またとりあえず、写っていればいいと言うような写真はコンパクトのデジタルカメラで十分とl考えていたのだが、APS、フォーサーズのサイズに満たないような映像端子ではISO400で撮影した画像がモニター画面でも鑑賞に堪えないため、低価格デジタル一眼レフは近いうちに導入したいと思うようになった。

 残念ながら、NX+VS28-80君は趣味性に若干欠け、デジタル一眼レフが導入されれば経済性で大きく劣り、それこそ出番はなくなってしまうことは明白。ついでに、例のごとく、韓国で売るので、買った値段とほぼ同じ値段で売却できることもあり、別れの時がやって来た・・・。(日本の買取価格ならば売らなかったかもしれない。)
 
 結局、趣味の写真はやはり、フィルムで、そしてMFで撮りたいと言うことなんですよね・・・。
 
 さよなら、そして、ありがとう。
 NX+VS28-80・・・。


(purchase:2003.07 sold:2004.07 revision:2004.08)

  
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